食物アレルギーのためエピペン(アドレナリンが入っている)を常時携帯している息子を持つ身として、このニュースを知り驚きました。
『4年前、大阪府高石市の病院で、女子生徒にアドレナリンを誤った方法で過剰投与して死亡させたとして、男性医師が6日、業務上過失致死の疑いで書類送検された。
捜査関係者によると、4年前に当時18歳の女子生徒が、アレルギー症状で目が腫れるなどしたため、高石市の高石藤井病院で救急治療を受けたが、点滴を受けた後、意識不明になり数時間後に死亡した。
その後の警察の捜査で、当時、女子生徒に対応した非常勤で44歳の男性医師が、本来、筋肉注射で投与するべきアドレナリンを、誤って点滴で静脈に過剰投与して死亡させた疑いが強まり、警察は、この男性医師を、業務上過失致死の疑いで書類送検した。男性医師は、調べに対し、容疑を認めているという。』
私はこのニュースで
『アドレナリンは点滴では使ってはダメということ?エピペンは筋肉注射だからいい?よくわからない・・・』
と思い、夫が帰宅してから質問しました。
アドレナリンの商品名「ボスミン注」を「添付文書」と一緒に検索すると、詳細が出てきました。
『アドレナリンとして、通常成人1回0.2~1mg(0.2~1mL)を皮下注射又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
蘇生などの緊急時には、アドレナリンとして、通常成人1回0.25mg(0.25mL)を超えない量を生理食塩液などで希釈し、できるだけゆっくりと静注する。なお、必要があれば、5~15分ごとにくりかえす。』
『緊急での蘇生時は、1/4量(=0.25mg)を超えない量を使用する!!』
ということが添付文書にも書いてあります。
夫の職場の救急カートにもその旨書かれているそうです。
救急に慣れていないドクターならほんとに知らない可能性もあると・・・
注射で1mg使っているから、点滴でも1mgと・・・
皮下注射・筋肉注射は、血管に届くまでタイムラグがあり、徐々に吸収される。
しかし
点滴だと血管にダイレクトに入り、吸収が早い。
という、
「皮下注射・筋肉注射」
と
「点滴」
の違いがここでは大切!!
との夫の説明でした。
エピペンのように、筋肉注射だと徐々に吸収されるので最大1mgまで使用可能。
しかし点滴ではその量は×
ということのようです。
エピペンは、
『1管中2mLの薬液が封入されているが、投与されるのは約0.3mLであり、注射後にも約1.7mLの薬液が注射器内に残るように設計されていることから、残液の量をみて投与しなかったと誤解するおそれがあるので注意すること。』
と書いてあることより、機構的に0.3までしか体内に入らないようになっているとも改めて確認しました。
今まで
『エピペンはアドレナリンが入っていて血圧をあげて・・・』
というようなことを話していた私ですが、もっと深く知っておくべきだったと勉強不足を痛感した今回のニュースでした。
息子に何かあった時に私が使うものとしては「エピペン」しかないのでエピペンの使い方ばかりに意識がいっていました。
お亡くなりになられた方・ご家族のご心中、察するに余りあります。
ご冥福をお祈りいたします。
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2451400A1030_1_06/
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