食物アレルギーっ子の日々のあれこれ

エピペン携帯マルチ食物アレルギー高校生を持つ、小中高大家庭科講師。教育現場と食アレッ子家庭の架け橋・サポートをしたいと食物アレルギーに関する活動をしている。息子が小さい頃はお米・麦茶を含む15種類以上のアレルゲン有。アレルギー専門医の指示の元、経口免疫療法を実施中。

『息子の小麦とグリアジンの血液検査値の変遷』

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『息子の小麦とグリアジンの血液検査値の変遷』

 

あくまで息子の場合という大前提がありますが、ご質問を頂いたのでグラフをあげます。

そして小麦寛解の流れも。(めっちゃ長文です)

 

 

息子、小3の8歳10ヶ月食物経口負荷試験のための入院をしました。

この時、血液検査の値『小麦100』

しかし『グリアジン』が年々下がっており『3.47』に。

 

グリアジンとは小麦たんぱく質の約40%を占め、グルテンの主要成分。

小麦依存性運動誘発アナフィラキシーを誘発する物質。

 

グルテン』は理科実験で作った経験がある方もいらっしゃったりと聞いたことがある!という方も多いかと思います。

 

ドクターからお話を頂いた時、私はグリアジンが下がっていても小麦『100以上』で負荷試験してもいいのー??

と驚き戸惑いました。

 

その日は「負荷試験にチャレンジしてもいいグリアジンの値ですけど、持ち帰って考えて頂ければ♪」ということになりました。

 

夫と二人で話し合い、入院でがっつり管理されている状況ならダメ元でチャレンジしてもいいんじゃないか・・・

という結論になり負荷試験をお願いしました。

 

流れとしては、前日までに1泊の親子入院準備。

当日はうどんを茹でて持参。

 

午前中入院病棟の処置室にて点滴しルートを確保したのたち

(何かあった時にすぐに薬を入れられるように)

①0.5g

②1g

③2g

と負荷をかけていきました。

ドクター2人いらして、息子とあと1人男の子が一緒でした。

 

結果としては症状は全く出ず、自宅で2gの負荷試験から始めることになりました。

1泊の準備をしていましたが昼食もがっつり食べ、もう大丈夫!という太鼓判を頂き夕方退院するという日帰り入院となりました。

 

自宅での負荷試験

①2gを1日おきに10回

②3gを1日おきに10回

更に1gずつあげていきます

10g超えると、約2割増しずつということで

10g→12g→14g→17g→20g→

と増量していきました。

 

ドクターは100gまでいけばOKということでしたが、学校から300g(勿論茹でた状態で・・・)のうどんが大丈夫ではないと給食提供はNGと言われ・・・

栄養教諭の意見、根拠は明示されず)

 

100gを目標に親子でめちゃくちゃ頑張っていた分、はしごを外されたかんじでめちゃくちゃ落ち込みました(@_@)

その後、夫も学校での面談に出席したり、ドクターに相談したりと色々ありましたが結局200gのうどんがOKになれば、給食提供を考えてもいいということに。

 

100g以降は、100g→120g→140g……と同じg数を3回ずつ、20gごとに上げていきました。

小食の息子にとって、100g~200gのうどんを食べることがかなり厳しく親子できつかった~(@_@)

 

 

そして無事200gまで食べたという文書を提出し

(〇月〇日・・・gという詳細を順に記載)

小4の10月から小麦の給食提供が始まりました。

 

最初は1/3のパン

そして1/2のパン

 

火曜金曜は、パンの日=その他にもパスタやシチューなど小麦使用量が多いメニューが多く、症状が出た日もありました。

 

持たせている内服を飲んだり、運動誘発性アナフィラキシーの経験はありませんでしたが可能性を考え、その後は教室や保健室でゆっくり過ごすなどしました。

小4の時の先生には症状が出てお電話を頂いたりとかなりご迷惑をおかけしましたが、息子の寛解を先生も自分のことのように喜んで&応援してくださりかなりのサポートを頂きました。

 

今ではメニューで小麦料理が重なっても大丈夫です。

しかし、小麦を触ることは発赤発疹が出ることがありNG。

食べるのはOKでも接触はNGという現状。

 

あくまで息子の場合という大前提がありますが、血液検査の値(この場合は小麦)が100振り切れでも

『専門医の管理下の元の食物経口免疫負荷試験

でうまくいった事例の1つになるかと思います。

 

最近ちまたで話題になっている

血液検査の値が少しでも出たら……

高かったら……

除去しましょう!!

いつの時代の言葉?大丈夫?と思ってしまう私・・・

目の前の箱で最新版のガイドライン検索すれば、わかるや~んっと・・・

 

 

情報が溢れている時代であるからこそ、専門医にかかり、親や本人も勉強することにより、情報を選択する目を養うこと大事!!

 

勿論負荷試験は100%安全というわけでもないし、精神的にきついこともあります。

我が家はリスクを考えた上で署名捺印しチャレンジしています。

 

お米・麦茶を含む15種類以上のアレルゲンがあった息子は負荷試験により、3種類まで減りました。QOL(生活の質)が上がり、本人も親も生活しやすく、外出も帰省も楽になりました。 

 

 

子供は大きくなるもの

行動範囲はどんどん広くなる

世の中は広く、親が守れる範囲は意外と狭い

だからこそ、早いうちに専門医にかかることが大事だと考えます。

 

 

明日は「ながさき食物アレルギーの会ペンギン」の

「入園入学講座」!!

有難いことに満席のお申込みを頂いております。

食物アレルギーがあって困っている悩んでいる、多くの不安をお持ちの保護者のお力になれるよう明日は頑張ります!!

 

 ☆この記事は、我が家の息子の場合は!!のお話です。
 同じように負荷をしたからと寛解できるとは限らず、

 責任負えませんことご承知おきください。
 自己判断せず主治医の指示に従いましょう。
 

 

 

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